今さら人に聞けないスイッチの基礎4
メンブレン・シートキーボードスイッチの基礎

メンブレンスイッチとは

「メンブレン」とは、「膜」という意味です。
メンブレンスイッチは、薄いシート状のスイッチでフィルムに回路と接点を印刷して貼り重ねたものをいいます。

当社では、メンブレンスイッチを総称して「シートキーボードスイッチ」とカテゴリーしています。

メンブレンスイッチの構造[FMシリーズ]

メンブレンスイッチは、「表面シート」「スペーサー」「接点シート」の構造になっています。
上部・下部接点シートにそれぞれ導電性インクのペーストをスクリーン印刷してスペーサをはさんで貼合せます。

メンブレンスイッチの動作原理

メンブレンスイッチは、上部接点シートが押されて、スペーサーの穴の部分を通って下部接点シートと接触することで導通しスイッチがONになります。

メンブレンスイッチの材料

使用しているフィルムの材質
PET（ポリエチレン・テレフタレート）
（PETボトルに使われている樹脂と同じもの）
印刷接点
– 導電性のインクペースト（カーボン、銀など）を使用

クリック感ありタイプの構造

クリック感ありタイプは、クリック感を出すために「金属ディスク」を使用しています。

カード挿入式タイプ[FM]

カード挿入式タイプです。付属のカードに文字や数字を印刷して、その後本体と保護フィルムの間に挿入し、 接着します。試作評価時などの確認用として有効です。

NKKスイッチズのメンブレンスイッチ「FMシリーズ」の特長

NKKスイッチズのメンブレンスイッチ「FMシリーズ」の特長は、以下の通りです。

「FMシリーズ」カスタム品ご発注の際のポイント

カスタム品の場合は、以下がポイントになります。

メカキースイッチとは[FKシリーズ]

メカキースイッチとは、タクティルスイッチをプリント基板に実装し、その上に別に操作部・表面シートを取り付けた、メカニカル・スイッチのことです。
高耐久性と良好な操作フィーリングを実現。
金属ドーム等ではなく、実際にスイッチが搭載されているところが違いです。

シートキーボードスイッチメカキータイプ「FKシリーズ」の特長

NKKスイッチズのメカキースイッチ「FKシリーズ」の特長は、以下の通りです。

密閉構造のタクティルスイッチを用いているため、防塵性など信頼性が高い

ソフトで確実な操作感（NKK製タクティルスイッチを使用）

非照光、点照光、面照光を選択可能

スイッチが搭載される基板へ、その他の電子部品も搭載でき、スペースを有効活用できる

操作パネル、表示器ユニット、ケーブル付アッセンブリ品などワイドに対応

「FKシリーズ」カスタム品ご発注の際のポイント

カスタム品の場合は、以下がポイントになります。

シートキーボードスイッチのバリエーション

NKKのシートキーボードは少量多品種、カスタム品製作に最適。

メカキータイプ		表面シートの下にメカキー（タクティル）スイッチを配置し、高耐久性と良好な操作フィーリングを実現。
印刷接点 タイプ		LEDを配置した照光式と非照光式、操作感にカチッとフィーリングのクリック有と無。12種類の標準シート。
印刷接点 タイプ カード挿入式		文字や図形などを書いたカード（紙）を挿入するだけで簡易表面シートが完成。試作検討に最適。

メカキータイプ

操作パネル、表示器ユニット、ケーブル付アッセンブリ品などワイドに対応
接点部はタクティルスイッチ、押ボタンスイッチ、コンタクトラ バーなど、さまざまなバリエーションに対応。

タクティルスイッチ	カチッとした操作感
押ボタンスイッチ	良好な操作フィーリング,ストローク有り
コンタクトラバー	ポコッとした操作感

印刷接点タイプ

LED点照光と非照光、クリック有りとクリック無し、端子ピッチ1.0mm
LED付きとLED無し。金属ディスクの有無により、クリック感の選択が可能。

表面シートはご希望により、お客様の任意のデザインで当社にて作製いたします。
小ロットから大ロットまで。操作パネル/表示ユニット/ケーブル付きアッセンブリ品などワイドに対応します。

印刷接点タイプ カード挿入式

文字・図形などを記入したカードを挿入するだけで、簡単に表面シートができ、試作検討にも最適です。

付属のカードに文字・図形などを記入します。

スペーサ部分の剥離紙をはがし、表面シートを貼り合わせます。